『旧・手術室の扉を開けてはいけない』あとがきです。
この小説は、私が初めて執筆に取り組んだ小説です。製作期間は大体2018年9月~2019年3月頃になると思います。
今回ブログ化するにあたり、久々に目を通したのですが…。
「青かったなぁ」というのが感想です。(笑)
いや、今も別に大して変わりはないんですけど。
とてもじゃないけどまともに読む気にはなれず、誤変換を修正しながら横目でチラチラ見るのがやっとでした。チラ見しながら、「直したいなぁ」と思うところはたくさんありましたが、ちゃんと推敲してる時間もないし、反省としてあえて当時のままの形としております。
展開があっさりしてるし(特に序盤の展開はひどい!)、キャラの掘り下げが甘いし、表現の節々ももっと工夫して遊びたいところです。そして、当時の自分に叱りたい。「擬音を文字にするな、擬音を!」と(笑)
ガタガタとか、ドサドサ!とか…。
擬音の文字化は絶対タブーではないですが、やっぱり稚拙な印象を与えるので、何とか工夫して表現したいところではあります。(『神は細部に宿る』、ですね!)
この小説を書き始めたきっかけですが、仕事柄病院に宿泊することが多く、暇な時に「夜の病院の怖さをホラー小説にしたら最強に怖いんじゃね?」という安直な発想からすべてが始まりました。
そういう訳で「夜の病院の恐怖」をテーマに書き始めた訳なのですが、書いてるうちにパニック映画的な要素を入れたり、ミステリ的な要素を入れたり、恋愛要素を入れたり、爽やかなラストにしてみたり…。個人の嗜好をもりもり盛り込んでしまいました。純然たるホラーにするのって、難しいですね。
「いつか、手に取るだけで呪われるくらい怖いホラー小説を書きたい!」と、いつも意気込んでいる日々です(危険人物)。
ちなみに、章立ての『工程〇 □□切除』は開腹手術の工程のことを言っているのですが、「お腹の手術をされてたら臓器がどんどん取られていって最終的には何も残らないの怖くね?」という意味合いです。これも今になって見返してみたら分かりづらくて不親切ですね。自己満足で申し訳ない限りです。
メインのゴーストが「血染めの女」も安直な発想でしたが、初めての小説で、練習のつもりでしたのでこれは良しとしました。また、このキャラクターはテクモのホラーゲーム「零~紅い蝶~」のボス霊を明確に意識して作られております(どうしても好きだったもので…、許してください。ちなみにこのゲームは霊リストをコンプリートするまでやりました)。
とにかく、この作品は最後まで書き切るだけで精一杯だったのです。最初の頃は表現の引き出しが少なく、情景を描くだけでも大変でした。当たり前に使っていた言葉もよくよく調べてみたら誤用していたことが分かったり、情報の裏付けをとるために調べごとをするたびに「こんなにも知らないことってたくさんあるのか!」と驚くことばかりでした。
ホラーというジャンル自体は、初心者には比較的書きやすいジャンルと言われています(あくまで書きやすい、というだけ。良質な作品を作るのは逆に難しいかもしれません)。「霊が心霊現象を起こし、事件を起こす」と大体テーマは決まっていますし、キャラ数が少なくてもストーリーが進みます。淡々とした表現でも「そういう文体」で通りますし、最悪「事件は、解決しなかった!」という荒業すらまかり通ってしまいます(笑)。これから小説を書いてみようかな、という方は是非1度ホラー小説に挑戦することをオススメします。
一方で、ホラー小説は「メインのゴースト」と「状況の設定」で作品の質が大きく左右されるということも今回の作品で痛感いたしました。これに関しては、私自身も日頃からのネタ集めやアイディア作りを継続していきたいと考えております。
――色々書きましたが、「作品の稚拙さ」に対して憎しみにも似た感情を抱きつつも、『旧・手術室の扉を開けてはいけない』は紛れもなく私が初めて書いた作品であり、「自分にも創作活動ができるかもしれない」という可能性を与えてくれた作品でもあります。この作品が2年の歳月を経てブログとして公表できる日が来たことは感慨深いものがあります。
また、ブログ化して意外と嬉しかったことが、内容に合わせてイメージ写真を貼り付けていくとちょっとまともな作品に見えちゃうことです(そう見えるのは自分だけですかね 笑)。無料の画像提供サイトでも、有料サイトに負けないくらい素晴らしい画像がたくさんあり、大満足でした。ほんと、インターネット上でフリー素材を無料で提供してくださる方々は私にとっては『神』でございます。誠にありがとうございます。思う存分使わせていただいております。
もちろん、有料サイトで提供してくださっている写真も「さすが有料サイト!」と思わざるを得ない画像がたくさんありました。思わず「契約しちゃおっかな~」と思ったことも1度や2度ではありません。引き続き今後もまた、検討させていただきます。
なんやかんやとまた長くなってしまいました。最後に、私の作品の初めての読者として嫌な顔ひとつせず読んでくださったK先生、そして私にブログ開始を勧めてくれた友人達に、心から感謝いたします。本当に皆のことが、大好きです。
おわり。
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